経済紙やビジネス誌を読んでいる人なら、世界はまずまず良好な状態にあって、長期的な経済トレンドは上向きだと結論づけるかもしれません。
アメリカ合衆国の財政赤字、第三世界の債務・・・
それに不安定要因としての石油価格上昇など、たしかに問題がないわけではないですが、それでもエコノミストは、そうした問題は乗り切ることができると考えています。
1991年に厳しい世界的景気後退があると予測する人でも、90年代の長期経済見通しについては楽観的です。
しかし、環境の側に立てば、状況はこれ以上ひどくなり得ないほど悪いのです。
科学雑誌を定期講読している読者なら、地球の自然条件が変わりつつあることを憂慮しないわけにはいかないでしょう。
主要な指標はのきなみ自然環境の悪化を示しています。
森林は減少し、砂漠は広がり、耕地は表土を失い、成層圏のオゾン層は破壊され、温室効果ガスの蓄積がますます進んでいます。
動植物の多くの種が絶滅し、大気汚染は何百という都市で健康に危害をおよぼすレベルまで進行しています。
酸性雨による被害も世界各地で見られるようになりました。